●中西 元男プロフィール
黒田昌利レポート
第7回未完塾は、エヒメデザイン協会の特別顧問である中西元男さんを特別ゲストに迎えての開催となりました。
今年松山城は築城400年を迎えており、文化的にもっとも成熟した時代といわれる江戸時代の姿を今に伝える城の「場の力」をお借りして、我々愛媛のデザイニストが21世紀という次なる時代をどう進んで行けばよいのか、また地域とどう関わっていけばよいのかを考えてみませんか――という呼びかけのもと、塾生、EDAメンバーをはじめとする、たくさんのデザイニストたちが集まりました。
第1部「デザインのそよぎ場」では、「まちづくり――地域の文化を考える」と題し、中西さんの著書『創る魅せる超える』にある「文化成長」「美学のある成長」といった言葉をキーワードに、参加者たちがそれぞれに「まち」や「デザイン」について考え、いろんな意見を戦(そよ)ぎました。
中西さんは、我々からのどんな質問に対しても、分かりやすく熱心に答えてくださり、その中で「いいものを見ていれば、よくないものがわかる」「何でも興味を持って見る」「同意しないで違うことを考える」「自分の意見を出す」など、今の自分・これからの自分にとても大切なことを教えてもらいました。
第2部「懇親会」では、美しい松山の夜景、ライトアップされた松山城を眺めながら、いもたき・じゃこ天など、愛媛の味を楽しみました。
2次会は「全日空 ブルーベルラウンジ」に場所を移しました。2次会にもかかわらず大勢の人が参加し、中西さんとの残り少ない時間を惜しむように充実したひとときを過ごしました。

今回の未完塾は、担当ということで自分(黒田)と高須さんとで、企画・運営をやらせていただきました。(力が足りずお手伝いのようになりましたが…)
「中西元男さんをお招きして」という最高の機会に担当になり、市の担当者のみなさんや、EDAの方々など、たくさんの人に力を貸してもらい、無事終えることができました。ありがとうございました。
こんな短期間でいろんなことを経験・勉強させてもらったのは初めてです。
企画・運営では、参加する人・招かれる人(中西さん)側に立ってみたり、いろんな視点から考えること――なぜその場所なのか、なぜその人なのか、などの意味を考えさせられたりと、頭がいっぱいになったり、真っ白になったりと企画・運営の難しさ・大変さを思い知りました。
打合せの時には、自分の気のまわらないところまで気をまわしてもらったり、大変ご迷惑をおかけしました。自分でどうしようもないことが多く、いろんな人に助けられ、いろんな人に出会い、いろんなことを体験させてもらい、大変貴重な経験になりました。
今まで体験した中で、こんなに達成感があったのは初めてです。今後の自分のためにも、いろんなものを見たり、いろんなことを感じステップアップしていきたいです。
今回は本当にありがとうございました。

安岡史朗レポート
まだまだ、残暑の厳しい9月3日午後4時、会場準備のため一足早くインフォメーションセンターに着いたところ、「安岡さん今日のレポートお願いします。」とのこと。何! 今日は酔わないように(飲み過ぎるな!)ということか・・・
ひとまず、リフトで山頂広場へ。イス、あかり等の準備が終了し午後6時には中西元男さんを始め塾生、会員、そしてゲストを含め約50名の方が集まりました。
第一部の「デザインの戦ぎ場」では参加者全員が『くるまざ』になり、「まちづくり−地域の美学を考える」というテーマでの討論会(しゃべりの場)でしたが、私自身まだ勉強不足のようで、ただただ、中西さんの話に聞き入るだけでした。築城400年にふさわしく、江戸時代にタイムスリップしたような貴重な体験が出来ました。第二部に移り、いも炊きを食べながらの懇親会も、各テーブルそれぞれに盛り上がっていました。
午後9時、閉門の時間となり手元のあかりを頼りに登山道を歩いて下山。初秋とはいえ、額には汗がにじんでいました。引き続きブルーベルラウンジ(全日空)での二次会には多くの塾生、会員が時が経つのも忘れ中西さんとの歓談に酔いしれていました。(今回はあのM氏の感動の『オコトバ』はありませんでしたが・・・)
中西さんには大変お疲れのところ、遅くまでお付き合い頂きありがとうございました。

昨年9月の桑沢デザイン塾in愛媛、2月のデザイン協会新年会、そして今回の未完塾と1年間に3度も中西さんとお会いすることができ、また貴重なお話を伺うことが出来るのは、デザイン協会との係わりからであり、私にとってもいい経験になりました。
私の関係している砥部焼も伝統産業として約220年の歴史があり、江戸時代中期に当時の大洲藩主の勧奨により創業(磁器製品)されたものです。戦後の昭和40〜50年代と砥部焼も高度経済成長の波に乗り、作れば売れるといった時代もありました。しかしバブル崩壊後、モノ余りの時代になっても、モノを作る事しか知らない業界にとっては、売り方、見せ方が解らないのが現状です。
中西さんの『創る・魅せる・超える』を何度も読みながら、“モノづくり”を通して“人づくり”、しいては“まちづくり”を考え新しい産地産業の方向性を探っています。